御巣鷹の尾根に行ってきた|日航機墜落事故現場へ慰霊登山【写真大量】

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御巣鷹の尾根、昇魂之碑

御巣鷹の尾根、昇魂之碑

こんにちは、防災アンバサダーの鳥海まさし(@social_eco6819)です。
ぼくのなつやすみシリーズ第2弾いくぜ。

日航123便墜落から34年が経った今、縁もゆかりもないんだけど慰霊登山にいってきた。

事前にyoutubeで当時のニュースや再現ドラマ、フライトレコーダーなどなどたくさんの動画をチェック。

今回の旅の目的は美谷島健くんという9歳の男の子に会いに行くというもの。

日本航空123便墜落事故とは

1985年(昭和60年)8月12日午後6時56分28秒、羽田発大阪行きの日航123便、ボーイング747、通称ジャンボジェットが長野県上野村の山中に墜落。

事故原因は機体後部の圧力隔壁が破損、垂直尾翼も千切れるように無くなり、操縦するための油圧系統もゼロとなり、高度7,000メートル付近で操縦不能状態に。

機体を大きく揺らすダッチロールと急降下を32分繰り返し、御巣鷹山の尾根に墜落した。

当時の俺は10歳の小学5年生だったのでニュースを見てどうこうっていう記憶は無い。

御巣鷹の尾根とは

御巣鷹の尾根の道路看板

御巣鷹の尾根の道路看板

御巣鷹の尾根というのは地名では無いそうだ。

墜落当時の長野県上野村の村長だった黒沢丈夫氏が命名した。
今では墜落場所周辺を御巣鷹の尾根と呼ぶ。

現場へ近づくと御巣鷹の尾根の方角を示した道路看板がいくつか見られるんだけど、見るたびに緊張感が増してくる。

御巣鷹の尾根へのアクセス方法

東京から御巣鷹の尾根への行き方

東京から御巣鷹の尾根への行き方

都内から車で行ったのでそれをベースに説明する。

首都高から外環自動車道へ抜けて、さらに関越道~上信越道と進む。

下仁田ICで降りてから下道を1時間くらい進むと上野村につく。俺の車のナビは2010年バージョンの地図だが、御巣鷹の尾根も登山道駐車場も、慰霊の園もちゃんと一発検索できた。

関越道の練馬ICから御巣鷹の尾根の駐車場までは約150kmで3時間もあれば到着できる。
高速料金はETCなら3,000円くらいだ。

ちなみに登山道入り口直前の峠道は3ナンバーの車だとかなり厳しい。道が細く、樹木も生い茂っており、落石も多いので注意して運転して欲しい。

美谷島健くんについて

生前の美谷島健くん

生前の美谷島健くん

墜落した123便に乗っていた9歳の男の子。大好きな高校野球を見るために東京から大阪まで一人旅。

当時のJALには「ちびっこVIP」という制度があり、一人旅の子供に対してスチュワーデスさんがサポートしてくれて目的地までアテンドしてくれる。

事故後のインタビュー記事や手記を何回か読んだことがあるんだけど、言葉が出ないね。

それから健ちゃんを見つけるために遺体安置所の棺の列を探し廻りました。やっと「チビッコVIP」のワッペンと、小さなイボのある右手だけが見つかりましたが、頭、胴、左手、足もありません。
でも「やっと会えた、ママは、健ちゃんといつも一緒だよ。一人にさせないよ」と思わず、小さな手に頬ずりをしました。

人の不幸が大好きサ、な俺もコレはだめだわ。

美谷島健

美谷島健

享年9歳だってさ、生きていれば俺と同級生くらいかな。
健くんはお母さんがよくTVに出るので印象に残ってる人も多いと思う。

御巣鷹の尾根の生存者情報

生存者はたったの4名ですべて女性。
ググれば名前やその後までわかるのだが、ここでは割愛。
かわりにWikipediaからの引用で。

Yさん女性(当時34才)― 同乗中の夫と長男・次女は死亡(家族旅行中)
Yさん女性(当時8才)― 上記女性の長女 (家族旅行中)
Oさん女性(当時26才)― 日本航空のアシスタントパーサー(当時は非番で乗客として搭乗、帰省中)
Kさん女性(当時12才)― 中学1年生。同乗中の父母・妹は死亡(家族旅行中)

御巣鷹の尾根は心霊スポット?

たくさんの方が亡くなった場所なので心霊スポットになってるなんて話もあるけど、現場に行った俺はそんなふうに思うことは出来なかった。

だって遺族からしてみたら家族に会える唯一の場所、人の不幸が大好きサ~な俺でもさすがにそれは無いわ。

優しかったパパ

優しかったパパ

どこを見渡してもこんなのばっかり。
「心霊スポット・霊が出る」なんて言うなら、この優しかったパパを家族の前に出してやれってんだよ。
ついでに俺の死んだばあちゃんも会わせてくれよ、ひ孫ができたって教えてあげたいんだよ、たのむよ。

御巣鷹の尾根の案内図

御巣鷹の尾根案内図

御巣鷹の尾根案内図

行ってみて驚いたんだけど、御巣鷹の尾根って結構広い。
この看板も結構上の方にあるんだけど「え~、ここからまだ登るのかよ」って感じ。

そしてこの案内図に書いてある数字とアルファベットは遺体発見現場。
今はそこに墓標が立っている。

御巣鷹の尾根の登山道駐車場

御巣鷹の尾根駐車場

御巣鷹の尾根駐車場

御巣鷹の尾根の登山道には3つの駐車場がある。

ひとつめは旧登山道の駐車場で、ここは結構広くて10台くらい停められる。
ここには遺族用の更衣室があった。
俺が行った時は無人で静まり返ってたのと、今回の旅で初めて「遺族」という死に関連するキーワードが出てきたのでちょっとビビった。

御巣鷹の尾根ご遺族更衣室

御巣鷹の尾根ご遺族更衣室

2つ目の駐車場はこの旧登山道からちょっと登ったところにあって、小型のバスが停められるスペースだった。
8月12日近辺で使うんじゃないかな。

で、俺が今回停めたのが、最初の写真にあった登山道入り口の目の前の駐車場で、ここには6台位停められる。

8月24日(土)の午前9時半くらいだったかな、先客は4台とバイク2台だった。

御巣鷹の尾根と慰霊の園

慰霊の園の石碑

慰霊の園の石碑

慰霊の園は御巣鷹の尾根の登山道入り口から車で40分ほどの場所にある。
巨大な三角の石碑があって、御巣鷹山に向けて合掌している姿を表現しているとのこと。

ここには日航機墜落事故の資料館があって、当時の新聞記事や映像なんかを見ることができる。

売店も併設されていて、遺族の方々の著書や遺族会報なんかも買える。
美谷島健くんのお母さんが書いた絵本と、最新版の遺族会報を購入。

涙で前がなんも見えなくなった。

慰霊の園の駐車場には大きな立て看板がり、この場所がどういう経緯で作られたのかと、上野村の想いが書かれていた。

慰霊の園の看板

慰霊の園の看板

御巣鷹の尾根と陰謀論

オレンジエア?
自衛隊が撃墜?
中曽根が墓場まで持っていく?
検索すると色々出てくるんだけど、そういう奴らは反政府の今でいうパヨクみたいな連中。
あいつら日本人じゃないから何言っても無駄なんだよな。

「遺族のためにも真相究明を」って大義名分で陰謀ありきの話を進める。
何冊か本を読んだんだけど、全部トンデモ本だった。

御巣鷹の尾根とU字溝

御巣鷹の尾根U字溝

御巣鷹の尾根U字溝

昇魂之碑の広場から反対側を見ると、遠くの山に欠けた部分がある。それがU字溝と呼ばれる。123便が墜落してくるときに翼をぶつけた場所なんだと。

フライトレコーダーの音声の最後で「あーだめだ!!」と叫んだ直後に、123便の機体は背面飛行から斜めになって、このU字溝に翼を引っ掛けてから時速600kmのまま御巣鷹山の斜面に激突、衝撃で機体はバラバラになり、機体前方はスゲノ沢へ滑り落ちた。

文章に書き起こしただけで寒気がするような内容だな・・

御巣鷹の尾根周辺に温泉はある?

しおじの湯というスーパー銭湯がある。

場所は御巣鷹の尾根登山口と昇魂之碑のちょうど中間地点くらいかな。

どっとから来ても看板やのぼりが目に入るので見逃すことはな無さそう。今回の旅では時間が取れなかったので温泉はパス。

登山の後で疲れてたんだけどね、慰霊の園へ向かう道中だったのでやめておいた。なんか気分というか緊張が途切れてしまいそうで。

ちなみにしおじの湯は飲める温泉として有名らしいので来年は入ってみようと思う。

御巣鷹の尾根カーナビの設定方法

御巣鷹の尾根カーナビ設定方法

御巣鷹の尾根カーナビ設定方法

今回は愛車コペンでの一人旅、カーナビの地図は2011年バージョンなんだけど、御巣鷹の尾根も昇魂之碑も問題なく地名検索で大丈夫だった。

ちなみにスマホでもナビ画面を出してたんだけど、上記のしおじの湯を過ぎたあたりから完全に圏外になるので役に立たなかった。

御巣鷹山は登山口~昇魂之碑も含め、周辺には携帯電話の電波は一切届いていないので注意が必要。

道も結構険しくて、整備されてない道もあるので車高の低い車だと通れない箇所があるかも。

御巣鷹の尾根は整備されてる?

御巣鷹の尾根登山道は整備されている

御巣鷹の尾根登山道は整備されている

墜落当時は登山道が無く、人が立ち入ることがなかった場所なんだけど、現在ではきちんと整備されていた。

と言っても急斜面な箇所もかなりあるので装備は気をつけたほうが良い。

と言ってもビーサン履いて犬を連れてきてる人とかもいたので、慣れている人は平気なのかもしれないw

墜落当時は道もないこの山を遺族の方々は死に物狂いで登ったんだと。

御巣鷹の尾根、登山時間はどれくらい?

登山道入り口~昇魂之碑~墓標をぐるぐる回ってたら90分くらい掛かった。

平らな道が殆どないのでかなり疲れるよ。途中の休憩所でしっかりと水分補給とトイレを済ませておくことをオススメする。

服装は夏場ならジーンズにTシャツでも十分だけど、靴だけはちゃんとした運動靴を履いてってね。

写真で見る御巣鷹の尾根

今回の旅ではスマホをSamsungのGalaxy S9+に変えたので写真撮影が捗った。あちこち撮影しながら歩き回ったので是非見てほしい。

御巣鷹山の登山口

御巣鷹山の登山口

これが御巣鷹の尾根の登山道入り口。
静かで風の音しかしない。

ここから昇魂之碑までは高低差180メートル、移動距離は800メートル。

登山道入り口には杖が

登山道入り口には杖が

入り口右手にはたくさんの杖が。中にはスキーのストックなんかもあった。
登山道は急でそこそこ険しいので初登山の人は1本持っていったほうが良いと思う。

一本一本になにやらお経やらメッセージやらが書かれている。気になったのは一部が焼けている杖があったこと。火遊びなんかするわけ無いんだけど、まさかDQNが面白半分にたいまつの真似事とかしたんかな?

御巣鷹の尾根入り口には入山者カウンター

御巣鷹の尾根入り口には入山者カウンター

入り口には入山者カウンターがあり、俺で2315人目。
このカウンターは毎年リセットされるようで、結構な人数が登ってるんだなと思った。

やっぱり8月12日に集中するのかな?
俺が行った8月24日は入山から下山までで7人くらいしかすれ違わなかった。

御巣鷹山登り始め

御巣鷹山登り始め

木漏れ日がきれいで、風と水の音しかしない。

御巣鷹の尾根休憩所

御巣鷹の尾根休憩所

トイレと休憩所がある。上り途中では立ち寄らずに帰りに寄ることにした。

それにしてもこんな急斜面にどうやって建てたんだろう?
人間って精密機械を作るのも凄いと思うけど、建築技術も凄い。

御巣鷹山の遺族の想い

御巣鷹山の遺族の想い

「あなた、やってきましたよ。聞こえますか、見えますか。あなたと話したい、あなた言いたいことは・・・」

「さよならも言えずに旅立ったあなたたち、やすらかに永遠の祈りをささげます」

俺氏、ここで号泣。

最初に発見したお墓

最初に発見したお墓

最初に発見したのは比較的低い場所にあった。
きれいな墓石だったので、「あ、お墓なんだな」という普通の感想。
ここまではね。

御巣鷹の尾根のお墓_01

御巣鷹の尾根のお墓_01

さらに登っていくと斜面が急になってきて墓標の数も多くなってきた。
あまりの多さに絶句。

御巣鷹の尾根水道

御巣鷹の尾根水道

道中には水道がありました。

俺は飲み物を持ってこなかったので「これはありがたい」とゴクゴク飲んだんだけど、後で調べてみたら生花用とか墓参り用の水だったようですw

お腹壊さなかったからOKでしょうw

ちなみに御巣鷹山周辺にはコンビニ等は一切ないので、登山する人は事前に食料、飲料水は用意しておいた方が良いです。昇魂之碑の広場にはベンチもあるので景色を見ながらおにぎり食べたら美味しいよね。

昇魂之碑と鐘

昇魂之碑と鐘

ついに昇魂之碑に到着。

鐘を鳴らし、お線香をあげて記念撮影。
ちょうど誰もいない時間帯だったので良かった。

この時点ではまだまだ「悲惨な墜落現場」という印象は無かったんだけど、ここから少し登り始めたら周りの景色が一変した。

御巣鷹山の碑

御巣鷹山の碑

「1985年8月12日18時56分26秒、羽田発大阪行、日本航空123便JA8119号機、ここに墜落」

524名搭乗
乗客505名死亡
乗員15名死亡
乗客4名生存

今まさに自分が「ここに墜落」の「ここ」にいることに不思議な感覚を覚えた(語彙力w

常に不謹慎なこの俺が、神妙になるくらいだw

犠牲者の写真

犠牲者の写真

昇魂之碑から少し登ると小さな小屋が見えてくる。
そこには犠牲者の方々の写真と、遺族のメッセージが。

写真1枚1枚をじっくり見てきたんだけど、老若男女問わず皆殺しなので胸が苦しくなるね。

田淵三姉妹

田淵三姉妹

次に見つけたのが田淵三姉妹のお墓。

「どこに行くのも3人一緒。天国に行くのも3人一緒や」

お墓に飾ってあった写真は、墜落直前の旅行で使っていたカメラに残っていたフィルムを現像したもの。

奇跡的に焼けずに残っていたようだ。

すごく綺麗な三姉妹、一瞬で失った親御さんの気持ちは計り知れない。

絵的に使えるので再現VTRなんかでも良く取り上げられるんだけど、本当に3人ともかわいいね。

「うちの娘とは違う!あんなの人間の遺体やない!」
「これは遺体やない、山の木を焼いたんやろって。声がひとりでに出たんよ。そのあとは私あまり意識ないね」

遺族のインタビューを読んだけど、炭だよね、スミ。BBQの時に使うアレでしょ。
自分の命より大切な娘が炭になるとは、辛すぎるね。

この写真の前で手を合わせた時は自然と涙が出た。

123便の機長と副機長

123便の機長と副機長

「なんか爆発したぞ」から「もーだめだ!!」の約30分間、生きて帰ろうと最大限の努力をした123便の機長と副機長。

この3人の最後の戦いはこのYou Tube動画で見ることができる。
飛行機に乗る人は1度は見るべき。

【音声再編集】JAL123 日本航空123便墜落事故 RJTT- RJOO JA8119 【機内視点】

御巣鷹の尾根墓標

こんな漢字の墓標が見渡す限り、数百個あった。(個という数え方が正しいかわからんが)
ひとつひとつに人生があったと思いながら見て回った。

御巣鷹の尾根スゲノ沢

御巣鷹の尾根スゲノ沢

機体前方が滑り落ちてきたスゲノ沢へ来てみると、上の方の点在していた墓標とは違い、密集して立っていた。
ここは生存者4名が発見された場所なんだけど、遺体も一番多く発見された場所。
「沢」という文字があるように、平常時は水の流れる音しかしない綺麗な場所だった。

御巣鷹の尾根トイレ

御巣鷹の尾根トイレ

これがトイレへと向かう道。
掃除も行き届いていてまぁまぁキレイです。

水洗ではなく、崖下にボットンする方式なのでスマホとか落としたらヤバいね。

御巣鷹の尾根遺族用休憩所

御巣鷹の尾根遺族用休憩所

トイレの近くには遺族用の休憩所があった。遺族用だけど誰でも入ってOKだ。
芳名帳があったので俺も書いてきた。

御巣鷹の尾根新緑の登山道

御巣鷹の尾根新緑の登山道

入山から90分、ようやく下山。
昇魂之碑の上の方とスゲノ沢は本当に衝撃的な光景だったな~。

今いるこの場所には自分ひとりしかいなくて風と水の音しかしないのに、34年前のあの日ここで520人もの人が亡くなっただなんて。

前回の被災地巡りのときもそうだったけど、そういう場所にいくと不思議な感覚に襲われるんだよね、俺はそれが好きなのかもしれない。

不謹慎一人旅シリーズは来年も続けるぜ!!

のりもの大好き
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